「ファジーカス選手、さすが」という記事に続き、カタール戦の感想を兼ねてもう1記事書きたいと思います。
ポイントガードを務めた田中大貴、堅守からの速攻で日本代表を逆転勝利へと導く | Basket Count/バスケット・カウント
こんな記事や関連したツイートも多かった通り、実際富樫選手の怪我・篠山選手のファールトラブルで田中選手が後半はPGを務め、見事点差を離しました。
ちょっとこの辺りについて思うことを書いていきたいと思います。
田中大貴選手は代表のPGが出来るのか?
この質問について個人的な感想は「1試合じゃ分からない。出来るかもしれないし出来ないかもしれない」という意見です。
というのも、今回の勝因は3Pのファストブレイク連発だと思うのですが田中選手のPGが機能した、というよりはカタールの選手のOFが非常に単発になり、優位な状態でトランディションを始めることが出来たからだと思っています。
今回のカタール戦は富樫選手や京都の伊藤選手のようなPGとしての展開の速さや玉離れの良さが求められるレベルじゃなかったのかなと。
過去にもPGの大型化をテーマに記事を書いたのですが
・PGが出来る=ハンドリングが良いではない、経験が必要
・PGが出来る大型選手はSG/SFとして優秀なので勝敗を考えるとPGとして使いにくい
という内容でした。
(中村太一選手のPGについても書いてます)
www.basketball-iitaihoudai.com
この記事の内容でいうと、田中選手は間違いなくハンドリングが良く将来的な大型PGの候補なのですが、この1試合では測れないかなと。
(アルバルク戦でもちょこちょこやってますが、斎藤選手が出る時のほうが展開は速いと思います)
この「PGとしての経験」的な内容が知りたい方は、是非福岡第一の河村君を見て欲しいです。
結局リバウンドを取った時点でアウトナンバーだと、別にPGがいなくても速攻は成立すると思っています。(これがカタール戦の速攻のイメージ)
河村君は通常の状態から、自らのスピードやパスで結果的にアウトナンバーを作るのが上手いです。
もちろん高校と代表戦のレベルは違うといわれればそれまでですが。
(でも、昨日名古屋相手に7ASでしたよ)
そもそも、本来的なPGの機能は今の日本代表に必要なのか
少し否定的な内容に聞こえたかもしれないですが、田中大貴選手を1番ポジションに配置することは「アリ」だと思います。
理由は、八村・渡邊・ファジーカス選手といったインサイド陣の強化と馬場選手の成長です。
今までの日本代表は、「インサイドでは絶対に勝てないので、なんとかトランディションを頑張って速攻を出そう、じゃあPGはドリブルが早くて玉離れも良い人が欲しい」
という感じだったと思っています。
ただ、生粋のPGの起用はゲーム展開的には良いものの、DFでミスマッチが起こったりそもそも国際大会のレベルでは「日本が強みと思っているほどトランディションも優位じゃないので速攻が起こらない」ということが多々ありました。
という訳で
・ファジーカス選手1人がいればハーフコートバスケットでの得点も計算できる
・田中選手がウィングじゃなくても馬場選手の得点が計算できる
という条件があれば、確かにボール運びやパスがそこそこ出来てDFも上手い田中選手が1番ポジションをやるのは良いことじゃないかなと。
結局、チーム5人として強くあるのが目的なのであって
純粋なPGが入ることによるメリット<田中選手が1番を務めることで起こるメリット(特にDFの高さなど)
であれば良いと思っています。
もう1つ、条件が
ただ、現状だと田中選手がPGをやるには比江島選手とセットで出場が望ましいなと思います。
というのも、相手が強豪の場合は田中・馬場・古川選手のアウトサイドとかだと、バックコートでプレッシャーをかけられると少し怖いなという感じ。
まだ、田中選手は1.5番くらいの機能のイメージなので、同等以上のプレーが出来る比江島選手がいれば、2人が1.5番くらいで仲良く?出来るんじゃないかなと。
とはいえ、近々の試合は普通に富樫・篠山選手で臨むと思っています。
天地ほどレベルが違いますが、私もずっとSG/SFやっており、PGの難しさは多少なりともわかっているつもりです。
ピック&ロールは出来るんですが、3人目のDFがヘルプダウンに来るとターンオーバーが起こるんですよね、、
上手いPGは、そのヘルプダウンを察知してピックをかけたセンター以外のOFも視野に入ってるんです。(経験者は、分かると思います)
最後までお読み頂きありがとうございました。
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