川崎ブレイブサンダースのニック・ファジーカス選手が帰化したことが話題ですね。
これは対戦相手からすると恐るべき状況です。
なんせ通常の外国人選手とのマッチアップでも得点を量産していたファジーカス選手が40分間試合に出ることが出来るわけですもんね(もちろんタイムシェアはすると思いますし、ファジーカス選手+外国人選手2人は同時には出れませんが)
その一方で韓国のプロバスケットボールリーグ(KBL)で身長2m以上の韓国籍以外の選手はプレーできないというルールが出来たそうです。
KBLとしては身長の高い外国人選手のインサイドの得点が増えすぎている部分を懸念してのこの方針だったのですが、韓国バスケファンからは「競争力が落ちる」という声があったそうです。
少し冗長になりますが、この取り組みについての考えを書いていきたいと思います。
例えばもし、日本でこのルールで適応するとしたらどうなるんでしょうか?
竹内兄弟や太田選手(三遠)といった2mを大きく越える日本人センターを擁するチームは今以上にアドバンテージがあると思いますし、帰化選手やギブス選手のような2m以下で大活躍をしている外国人(栃木)がいるチームはかなり有利ですよね。
ギブス選手は188cmで既に2m10cm程度の選手と互角以上にやりあっているので多分えらいことになりますね笑
そして、2m弱でスキルのある日本人センターの試合出場時間がかなり伸びますし、インサイドでの1on1の機会も増えます。
例えば永吉選手(京都)や満原選手(日立)です。
正直言うと、帰化選手や外国人選手と同等に闘える日本人センターを擁していないチームはオンザコート1の時は「その時間帯はいかに被害を最小限に抑えるかが勝負」みたいなところがあると思っています。(相手チームが同時にオンザコート2の時です)
KBLとしてはこの状況を撤廃し、自国のセンターの活躍機会を守りたかったんでしょうね~。
でも、このルールが韓国プロバスケに馴染んでしまうと
外国人選手と互角にやりあえない韓国人センターはレベルアップできなくなります。
高さで勝てない相手とインサイドで張り合うためのフィジカルの強化といった必要性も薄くなりますし、インサイドで勝てないなりの工夫もしなくなってしまいます。
なので国際大会での実力は確実に落ちるでしょうし、韓国でバスケットが本当に好きなファンはどんどん離れていってしまうと思うんです。
実際に日本の高校バスケで留学生センターが出場し始めたとき「ずるい」や「日本人だけでやれ」という声も若干ありましたが、本当に日本のバスケの向上を願う人や、現在のトップ選手たちは留学生センターの存在をプラスに捉えていました。
なので「国際大会で勝つためにトップのレベルを上げる」という意味ではこの韓国の取り組みは間違いといわざるを得ません。
(それに外国人選手も可哀想ですよね、急に仕事がなくなるわけですから)
一方で目的によってはこのルールは一定の層には意味はあるんじゃないかなぁ~と思ったりもします。
少なくとも「国際大会で勝つことは望んでないが、国内のリーグでは大活躍したい」という韓国人インサイドにとっては良いルールですよね。
(レベルの高い韓国にそんなマインドを持つプレイヤーがいるかは不明ですが)
まぁ、決まってしまったのであればこれを機に韓国国籍の選手間でインサイドの人気が出ると良いですね、若干適当な感想ですが。
日本の高校生でも留学生の圧倒的な高さや強さを前にしてインサイドでプレーすること自体が嫌になってしまう子もいるらしいです。
これは高校の例なのですこし論点をすり替えてしまいましたが、要するに
トップを目指すプレイヤーにとって2m超の外国人プレイヤーは「良い刺激」になりますが、そこそこで満足する層には「障害」でしかない
という考え方もないことはない、、と思わなくもないということです。
まぁいろんな意見があると思いますが、お読み頂きありがとうございました!
お読み頂いた方の率直な意見なども聞きたいですね~。