日本のバスケで言いたい放題!

バスケットボールをこよなく愛するおじさんが高校・大学・Bリーグの選手やチームについて語ります。

【富樫・KJ・伊藤】アメリカ出身プレーヤーのシュートフォームはなぜ左肘が開いているのか

先日辻選手(川崎)のシュートフォームについての記事を書いた際に、富樫選手のシュートフォームを引き合いにして、「正しいシュートフォーム」というのは存在しないという話をしました。

 

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実際に富樫選手のシュートフォームはボールが頭の横から出ていますし、それに伴って添え手の左側の肘が大きく開いています。

 

そして、この大きく開く左肘にどこか違和感を覚えて色々な試合を見ていたのですが、富樫選手のようにアメリカの学校出身の選手は肘を大きく開いている気がしてならない。

 

そんな根拠のない仮説を立てたので他の選手のシュートフォームも参考にして検証していきたいと思います。

 

尚、大学以降ではアメリカ経験の多いプレイヤーも多いですし、高校くらいでシュートフォームは固まってしまうのでは?と思っているので高校以前でアメリカでプレーしていた選手をピックアップしたいと思います。

 

 

 

1.アメリカの高校出身選手のシュートフォーム

1.伊藤大司選手(北海道)の場合

 

真っ先に左肘が開いていると思ったのが伊藤大司選手です。

伊藤選手は富樫選手と同じモントロスクリスチャンスクール出身です。

 

写真を見ての通り、左肘が大きく開いています。

 

そして富樫選手と同じように左肘の角度が広い=ボールの保持する位置が利き手の右側に寄っているということです。

つまり、顔の横からシュートを放っています。

 

右腕は体の右側にあるので(当然ですが)、伊藤選手のシュートフォームではボールを顔の右側に寄せることで肘がリングに対して直線になります。

 

 

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http://www.bbspirits.com/column/pog029/

 

 

2.松井啓十郎選手(東京)の場合 

 

富樫選手や伊藤選手と同じモントロスクリスチャンスクール出身の松井啓十郎選手も同じように左肘が開いていますし、ボールが少し顔の横から出ています。

 

富樫選手もそうですが、松井選手はキャッチからシュートまでの時間が非常に短いですよね~。 

 確かにボールを顔の横から放つことで、右肘が真っ直ぐ伸びるので力の伝達のロスは少ない分シュートを放つまでの時間も速いのかもしれません。

 

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JBA

 

 2.国内高校出身選手のシュートフォーム

 

逆に、国内高校出身のプレイヤーのシュートフォームをチェックしていきたいと思います。

個人的な印象ですが「肘が閉じてて、窮屈そう」という印象があるこの2選手のシュートフォームを見ていきたいと思います。

 

1.川村卓也選手(横浜)のシュートフォーム

 

日本を代表するシューターの川村卓也選手ですが、明らかに先ほどの3人と比べると左肘の角度が狭いです。

そしてボールの保持位置はきれいに顔の中心線上となっており、右肘も当然体の中心に寄せているので肘は曲がっていますね。

 

 

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http://www.basketball-zine.com/sportsnavi_live/page12.html

 

 

2.辻直人選手(川崎)のシュートフォーム

 

川村選手と同じく日本を代表するシューターの辻直人選手も見ていきましょう。

写真を見て頂ければわかりますが、川村選手と同じように左肘が開いていません。

 

ただし、ボールを顔の正面に保持するほうがシュートの打点は高くできそうですね~。

打点が高いほど右肘の角度も狭くなり、より真っ直ぐ伸びるようになります。

 

 

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3.まとめ「シュートフォームは試行錯誤の結果」

 

バスケの本場であるアメリカでバスケを学んだ選手のシュートフォームがこのような結果になったので「シュートは左肘を開き、顔の横から打つべき」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、アメリカの選手全員がこのフォームということは全くなく、同じモントロスクリスチャンスクール出身のケビン・デュラント選手は川村選手と同じように顔の上にボールを保持してシュートを放っていますし、クレイトンプソン選手のシュートフォームも同じです。

(クレイトンプソン選手は気持ち右に寄っている気がしますが)

 

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http://faknowledge.info/blog/warriors-klay

 

 

確かに、川村選手や辻選手のシュートフォームより富樫選手らの顔の横からシュートを放つフォームのほうが、右肘が真っ直ぐ伸びている分、力の伝わりかたはスムーズなのかなと思います。

しかし一方で、打点を高くするという点では顔の横から放つよりも、顔の上にボールを保持したほうがよさそうです。

 

正直アメリカでのシュートフォームの指導方法はわかりませんが、日本では「真ん中で打て」という「正しいシュートフォーム」という概念に基づいた指導が行われる傾向がある一方で、アメリカでは確率、打点、シュートを放つ速さ、個人の体格や筋力などを考慮して「自分にとってベストなシュートフォーム」を身に着けるように指導されるのかな~と思います。

 

富樫選手や伊藤選手のようにドリブルからシュートを打つ機会の多い選手は打点が低い方がシュートを放つのが速いので、結果としてブロックされにくかったりします。

 

実際どうかは知る由は私にはありませんが。。

 

まぁ試合で決めれば全てオッケーですよね~。

 

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

富樫選手のピック&ロールについて解説している記事もありますので良ければお目通し頂ければ幸いです。

 

www.basketball-iitaihoudai.com

 

バックファイヤーってどうなん?という記事もあります。

www.basketball-iitaihoudai.com