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【筑波大学3年 増田啓介】大学界No.1の得点力を誇る3つのワケ

第21回は春のトーナメントを優勝した筑波大学4年の増田啓介選手を紹介したいと思います。

 

増田選手といえばインカレ優勝した際の筑波大学に1年時から試合に絡み、昨年は馬場選手(東京)や杉浦選手(渋谷)がいる中でもリーディングスコアラーとして活躍していました。

2017年のユニバーシアード(U-24)でも当時19歳ながら25得点(カナダ戦)とかもありました。

おそろしいですね~、間違いなく大学界でもトップクラスの得点力を持つ選手だと思います。

 

その身体能力や体格からは想像できない得点力の理由について書いていきたいと思います。

 

 

プロフィール

 

所属・背番号:筑波大学・11

出身中学・高校:静岡大成中学・静岡大成高校

誕生日:1998/1/22

身長・体重:191cm・87kg

ポジション:PF

 

高校1年時のウィンター決勝ではかなり線が細い印象がありましたが、やはり筑波大学に入ってからはフィジカルも向上してます。

 

当時の八村塁選手(ゴンザガ大)とマッチアップしていた頃からは信じられないくらい上手くなってますね。

 

 注目ポイント!「得点力の3つのワケ」

 

オフボールでの1on1

 

増田選手のプレーを見ていてまず感じるのは「合わせのプレー」、特に増田選手以外のプレーヤーがボールを保持しているときのポジション取りが非常に上手いです。

 

速攻の場面で身長差をついたポストアップ

増田選手自らスクリーナーになってからボールをもらう(ピック&ポップ)

増田選手のディフェンスがボールを見ている際に視野の外に消える動き

 

などなど、本当に得点嗅覚に優れています。

 

ポストアップも上手いですし、ミドルシュートや3Pシュートも上手いので相手や状況に合わせて自信が得点しやすいプレーを選べるという意味ではずる賢さがあるプレーヤーですね。

 

「ズレ」に体を入れる

 

増田選手は191cmという身長はインサイドとしては小さい方ですし、それほど体格が良いという印象も受けません。

しかし、試合を通してみると外国人留学生がいるゴール下でも得点機会は多いです。

 

長身のプレーヤー相手にスピードのミスマッチを活かしたドライブで抜き去ったものの、ゴール下でブロックされるとういシーンはよく見ますよね。

(留学生に慣れていない高校生とかでよく見ます)

 

しかし、増田選手は抜き切る前に相手ディフェンスとのズレに体を入れ込みます。

 

そして、ズレたスペースに体を入れ込むことで、相手ディフェンスは動けなくなります。

 

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下のハイライトは特徴的なのですね~、モッチ選手やゲイ選手相手にも果敢に体を預けることで自分のシュートスペースを確保しています。

 

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抜けなくてもシュートを決める

上手くポジション取りをすることで効率の良い得点を量産する増田選手ですが、ポストアップの1on1でも得点を取ることが出来ます。

 

ただし華麗な縦足を踏んでからのターンというプレーよりは、ディフェンスを外しきってはいない状態でもシュートを決めるというシーンが多いです。

 

相手に背を向けた状態で体を当てながらギャロップステップを踏み、空いたスペースを使ってシュートを打ったり、しつこく細かいステップを踏み、わずかにずらしてシュートを決めるなど泥臭いながらの得点力が光ります。

 

相手のディフェンスからすればあまり「やられた感」がないのに粛々と得点が積み上げられるので嫌だろうな~と思います。笑

 

この完全に抜ききらなくても、ともかくリングにシュートをねじ込むというスタイルは比江島選手(三河)のポストアップに通じるものがあるなと思います。

(比江島選手は抜ききるステップも非常に上手いですが。。)

 

昨年の春のトーナメント決勝ではこのポストプレーで得点を量産していました。

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ひとりごと「ストレッチ4の弱点」

 

PF(4番プレーヤー)である増田選手がアウトサイドに広がり、外からのシュートを狙う。

こうすることで相手のディフェンスが広がるので、センターの1on1のスペースも広がりますし、相手のPFとスピードのミスマッチを突ける可能性が高くなります。

 

NBAでも流行っているいわゆるストレッチ4(4アウト)というやつです。

 

増田選手のオフェンス能力はこのストレッチ4にぴったりですし、実際国際大会ではストレッチ4のキーマンとして機能していました。

 

しかし、問題はディフェンスにあります。

オフェンス面では相手のディフェンスを本来のゴール下から引っ張り出せるのですが、当然ディフェンスでは相手の動きに応じて対応する必要があります。

 

つまり、増田選手のマッチアップが非常にフィジカルに優れたプレーヤーでポストアップを行ってきた場合は、増田選手が守らないといけません。

 

U19の試合では、かなり増田選手のインサイドを狙われて攻められていた印象があるので、この辺りが今後の課題かな~と思います。

(もちろんバスケットは5人で守るので、チームの戦術という意味で課題ということです。)

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

他にも筑波大学の先輩の生原選手の記事などもお読み頂ければ幸いです。

 

www.basketball-iitaihoudai.com

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